目次
前置き
こんにちは!クロムです!
今回の環境報告はなんと調査期間 4日でお送りします!短いですね。
いつもは約1週間は調査して、できるだけ見切り発車的な報告にならないように気をつけるのですが、もう報告できるだけの多様性の余地が見出せないので、筆を執っています(筆者の視界が狭いだけかも……)。
その理由は、今の20.2.2環境は前環境20.2環境(5/5~5/12)からほぼ継続した末期中の末期環境だからです。
この記事では前環境と前環境から導入された新システムについて、既に理解している前提でお話します。詳しく説明しません。
デュエルを一変させた新システムについてよくわからない方は、新システムについて詳しく書いた、前環境報告記事を先にお読みください↓
では、20.2.2パッチによって変わった点からお話します。
20.2.2変更点
・パッシブ2「戦力結集」のウルトラレア(極低排出率)化
・パッシブ2「暴露のオーブ」のウルトラレア化
ウルトラレアの提示率、排出率は1%と公式が発表しています。
3/26のシーズン2入りによってパッシブ2:発動式プール2のウルトラレアの排出率はシーズン1での排出率よりも大幅に上昇したのですが、新システムによってパッシブが固定化できる環境下ではどの程度ウルトラレアが考慮されるか分かりません。
ただ、運営が【一緒結集】【魔力暴露】の環境を咎める意図を持ってウルトラレア化させました。ということは、もうほとんど「戦力結集」「暴露のオーブ」をデュエル環境で見ること、またはそのパッシブを前提としたデッキを組むことはできなくなる……と予想した結果、そうなりました。
20.2.2環境報告
ではこちらを御覧ください。
まず、前記事で紹介した【一緒結集】【魔力暴露】【シェイパー暴露】はウルトラレア化の影響をもろに受けて姿を消しました。
そしてナーフを免れたのは【可能性ディスク】のみです。
では何が起こるか、みなさんも想像に難くないかと思いますが【可能性ディスク】が環境に溢れ出しました。
前記事に書いた内容の一部
>>【可能性ディスク】はまだ下火ですが、流行りだしたらもっと評価を上げるかも<<
書いた通りになりました。
20.2環境では【一緒結集】の影に隠れて一部の人にしか出回っていなかった【可能性ディスク】がスポットライトを浴びた様相です。
ヒーローTier
あまりこのTier表に意味はないかもしれません。
非常に極端な環境です。
ラトルゴア以外の報告がないこともないのですが、続く報告が無いため信頼性に欠け、あまり参考にできませんでした。そして、ラトルゴアの報告が多すぎます。
20.2.2環境は【可能性ディスク】をいかに使いこなせるかが重要になっています。
解き放たれた可能性+伝説のディスクデッキ
多くのデュエリストは、開き直ってラトルゴア以外のクラスでも【可能性ディスク】を狙いに行くようになりました。
可能性ディスクのテンプレートには中立カードが多く、全クラスで多くの強力なカードを採用可能な点がクラスを選ばず強力です。
可能性ディスクを前提としたクラス選択(ほぼラトルゴアとはいえ)とデッキ構築は研究が進んでいますが、それ以外のパッシブ構成は否定された形です。
【ラトルゴア高確率取得リスト】
デッキコード
AAEBAQcP1ATiBu8I+wiIDvsO0q4Ck9AD0dEDzt4D/uMD++gDle0D5/ADi6AEAAA=
中国のデュエルコミニュティが出した高確率で可能性ディスクが狙えるリスト。
このリストをそのまま、または少しアレンジを加えたデッキを用いた12勝報告が止まりません。海外フォーラムでも圧倒的な勝率を見せており、上位帯ではラトルゴア以外がいなくなるほどです。
急襲・雄叫び・断末魔・挑発といったキーワード能力を持つカードを非常に少なく厳選しています。
筆者はここにランサック元帥を追加したらパッシブ1に「解き放たれた可能性」ではなく「火花ポーション」が出てしまって「調整とはそういうことか」と愕然としました。
このリストから1戦目後と2戦目後の2回の報酬選択で、雄叫び・急襲・挑発・大型ミニオンなどを積極的に取ってしまうと「伝説のディスク」が取れる確率が下がるようです。
雄叫び⇒闘争のトーテム
急襲⇒特急便
挑発⇒耐久訓練
大型ミニオン(タフガイ報酬)⇒召喚の王笏
これらのパッシブ2がデッキを参照して出現してしまうかもしれません。
他クラスにも可能性ディスクがいるのにラトルゴア一強なのは、ヒーローパワー:特攻野郎とグロマッシュ・ヘルスクリームの大きな存在が挙げられます。
体力が高いミニオンが採用されている以上、特攻野郎で出たターンに行動して一方的に殴り勝つことが多く、一度攻撃したミニオンも再度動かせるため、一度目は顔を殴り、特攻野郎の再行動で二度目はミニオンを除去するという動きも可能です。
ロカラやE.T.C.といった、味方ミニオンが動いた場合に反応する効果も再行動によって起動できるため、非常に強力です。特にロカラがいた場合、前述の顔に殴ってヒロパ再行動によってバフが重なって、並んでいた味方ミニオンと相手のミニオンがスタッツが同じでも一方的にトレードできます。
そして最も危険なのがグロマッシュ・ヘルスクリームの大ダメージコンボです。
8コスト9/9×2だけでも18点バーストですが、ヒロパでアタック8以下のミニオンを殴ることで、グロマッシュの効果を発動させて+6点の24点バーストが決まります。
なんといっても体力が高いので、素で出されても除去耐性が高いです。グロマッシュを8ターン目に出せるかが重要と言われるほどグロマッシュ×特攻野郎はあまりに強力です。
そして、リストの愛用のお宝は「自動武装(メカ)」を選択していますが【可能性ディスク】のミラーマッチを考えるのなら盤面形成が得意な「スー・リードフット」の採用が考えられます。
特に伝説のディスクで増えた2体目のスー・リードフットは、1体目の効果を受けるため、6/6ミニオンが聖なる盾+急襲を持って即座に攻撃できます。1体でも生き残れば後続がどんどん聖盾+急襲ができるので、とても強力です。
自動武装もミニオンを+1+1しながら2ドローはほぼ確実にドローできるので、後続確保の面で非常に心強いのですが、不利盤面を返す能力に欠けています。
「自動武装(メカ)」「スー・リードフット」の選択は非常に難しいです。一長一短です。どちらも4コスト2/6というスタッツが強力で、能力の強さには差があるため、好みの問題、環境次第かなと思います。
もし、スー・リードフットの効果「急襲を付与する」がパッシブ1「火花ポーション」パッシブ2「特急便」の提示に影響を与えてしまうのなら、スー・リードフットは良くないですが、現在純粋に急襲を持っているミニオン以外、パッシブに影響を与えているのかまではわかっていません。
【可能性ディスクステリーナ】
デッキコード
AAEBAea5Aw/iBu8I+wirwgLj1APQ3QPz4wP76AOc7gPn8APT9wOoigSqigTRoATSoAQAAA==
【可能性ディスク】ステリーナで12勝。
— chrome(クロム):Duelist (@chrome575) 2021年5月16日
2敗はラトルゴア。序盤のトラックテイマー・エレッサ、中盤の6/6イルギノスが強力だった。保証はできないが、初期リストを3回使用して3回とも可能性ディスクを取れている。
AAEBAea5Aw/iBu8I+wirwgLaxgPj1APQ3QPz4wP76AOc7gPn8APT9wOqigTRoATSoAQAAA== pic.twitter.com/6dCEgkmb3T
筆者が20.2.2環境で12勝を達成した可能性ディスクを狙うステリーナ。
序盤のトラックテイマー・エレッサで横に盤面を広げてAOEがないと取れない盤面を形成しつつ、中盤の6/6イルギノス×2が強力でした。残れば24点ダメージを出せて、急襲ミニオンなどで触られにくいのも今のミニオン環境に刺さっていました。
初期デッキは3回中3回可能性ディスクを取れただけで、信頼性に欠けています。
「卵をいれるとパッシブ1溶岩まみれの地面が反応する」という報告もあるので、卵は変えるといいかもしれません。
【可能性ディスクウィロー】
デッキコード
AAEBAf0GD84H7wj7CNSzAom0Ary2ApTHAtXRA+fRA5beA9DhA/voA+fwA6qKBNKgBAAA
[Duels] 12-2 Unlocked Potential Warlock
— Mushan Yang (@mushanyoung) 2021年5月14日
New idea in new meta.
Setup: Dark Arts | Killmox
Passive Treasures: Unlocked Potential / Disks of Legend
Rating: 8783
Starter Deck: AAEBAf0GD84H7wj7CNSzAom0Ary2ApTHAtXRA+fRA5beA9DhA/voA+fwA6qKBNKgBAAA@neon31HS @HSTopDecks pic.twitter.com/Z74AkvAzZC
Mushan Yang氏が20.2.2環境で12勝を達成した可能性ディスクを狙うウィロー。
破棄シナジーの早期展開とキルモックスが2体に増えるのが非常に強力です。
【可能性ディスクファイアハート】
デッキコード
AAEBAaoID+8I+wiczgPQzgP1zgO30gOo3gOu3gPf4QP76APn8AOoigSqigSAoATRoAQAAA==
可能性ディスクファイアハートでカジュアルデュエル12勝 pic.twitter.com/2GC4y18UZu
— キラ・ヤマト (@kirayamatoXV) 2021年5月14日
キラ・ヤマトさんが20.2.2環境で12勝を達成した可能性ディスクを狙うファイアハート。
特に6/6アラキア×2体が非常に強力です。8コストでグロマッシュ×特攻野郎のコンボと同じだけの24点バーストダメージが出せます。聖なる盾と挑発を持っている分、グロマッシュよりも場残りがよいでしょう。
最後に
《他のパッシブ構成・デッキ》
他デッキに関してはぽつぽつと上位報告が見当たります。
盤面で戦うデッキを常に凍らせて戦う霜降の装甲+カドガーの占術用オーブ。
より早期にミニオンを展開するクリスタルジェム+エメラルド・ゴーグル。
低コスト呪文を連打して戦うファイアシェイパー+エメラルド・ゴーグル。
雄叫びミニオンのバリューを高めて戦うみんな一緒に!+闘争のトーテム。
強力なドラゴンを早期展開するドラゴン親和力+闘争のトーテムなどのパッシブ構成が散見されます。
これらは次のナーフ候補かもしれません。可能性ディスクの影に隠れているだけで、可能性ディスクが弱くなった後、またこれらにヘイトが集まる可能性があります。
突出したパッシブ構成・デッキの台頭!
→ナーフ→台頭→ナーフ→台頭→……。
こういった流れを短期間で繰り返していくことで最適なデュエル環境を目指そうとしているかもしれません。実際、新システム実装1週間で「戦力結集」「暴露のオーブ」はほぼ出禁になりました。
シーズン1ではダブルタイムと底なし沼に浮かぶものがサイレントナーフ(ウルトラレア化)を受けました。こういった出る杭を打つ変更を細かくしていくのではないでしょうか。
この数週間のあいだに一体何回ナーフが行われるかわからない環境です。
どこまで強い構成を残すのか?ナーフ頻度はどの程度なのか?1週間に1回なのか?異常にパワーが弱いパッシブの扱いはどうするのか?狙ったパッシブ構成をさせるシステムを設定しておいて、確率で狙ったパッシブ構成を取れない場合があっていいのか?
デュエルはシステム変更によって様々な問題を包えました。
おそらく新システムを継続する前提なら短期間でははっきりとした解決策が出ないでしょう。短期間での問題解決は簡単です。前のシステムに戻すもしくは、シナジーの弱いパッシブを出ないようにする程度の軽い変更にすればいいだけです。
さて、数カ月後のデュエル環境は一体どうなるのか。全く予想できないです。
目の前の問題として、今の環境の原因は伝説のディスクにあるのか、それとも解き放たれた可能性にあるのか、運営の判断が問われるでしょう。
《ナーフはそろそろ?》
デュエル環境を注視していると公言しているHS開発者Ates Bayrak氏のツイートによると「新システムによる強力なコンボ・圧倒的なシナジーは緩和していく」と5月14日20.2.2パッチ後に発言されています。
Of course! We are monitoring the meta pretty closely. The intent of this system is to empower players to have synergistic decks. I think this does expose some pretty powerful combos and as we continue to move forward we will find ways to mitigate those slam dunk synergies.
— Ates Bayrak (@Tabayrak) 2021年5月14日
これらの発言から、現在の【可能性ディスク】環境を既に把握しているであろう開発者サイドがこのまま放置し続けるとは思えません。近々ナーフが来ると予想できます。
この20.2.2環境もあと少しかもしれません。
この環境が遊べるときに遊んでおこう、と思うか
この環境は狂ってるからナーフが来るまで放置しておこう、と思うかは自由です。
ちなみに筆者は前者です。記事書いてたりするので、実はそんなに遊べてないんですけど……。
既に20.2.2パッチから4日経過しているので、最短であと3日?そのくらい20.2環境並みのスピーディなナーフがあるかもしれません。
前環境報告でデュエルは『酒場の喧嘩の延長にあるもの』と表現しましたが、もしまたパッチから1週間で環境が変わるなら、あながち的を射ていたかもしれませんね。
ここまで読んでいただいてありがとうございました!
短めの低燃費記事ですが、満足していただけたなら幸いです!
また次のデュエル環境記事でお会いしましょう!では!